Diamond and Rustというこの曲、First Aid Kitがカバーしているのを聴いて初めて知りました。クララとジョハンナは60年代のフォーク・アメリーカーナシーンにおける男女の恋愛ごとがお好きなようです。これはいかにもジョーン・バエズらしいメロディの曲で、最初に耳にしたときには彼女が歌っているのが聴こえてくるようだったです。もちろんボブ・ディランとのことを歌ったもので、美しく悲しい曲ですね。
実はジョーン・バエズの声って苦手なんです。歌は上手いけれど、どうしても好きになれない。あまりに優等生すぎるというか。ディランとは正反対ですよね。初期のディランのライヴにはふたりのデュエットが結構収録されていますが、殆ど飛ばしてしまい滅多に聴くことはないんです。もしかしたらジョーンバエズ・アレルギー!?みたいなものが僕の中にはあるのかも知れません。。。
バエズの歌は苦手だけれど、人となりはとても好きです。すごく美人だし。だいたいニューヨークでのディランの周囲には、スーズ・ロトロを始めとしていい人が多い。彼はそういう友人たちを、踏み台にして成功した。傷つけ、お世話になった人の音楽を盗んだりもした。ボブ・ディランとはそういう不届きな奴なのです。なかでもジョーン・バエズがイギリスツアー中に受けた仕打ちは特にひどかったと思う。その上歌のネタにされて皮肉られたり悪者扱いされたりね。positively 4th streetなんて、そりゃ君のことだろ!って突っ込みたくなります。でもどれも名曲ときてるから余計始末が悪いというか、あんまり不公平だよね。でも皆、全然文句も言わず、静かにその場から立ち去って行った。ボブ・ディランみたいな悪いやつが素晴らしい音楽を作り、人々の心にその名をとどめてしまう。世の中とは往々にしてそのようなものなのであ~る。
さて、大嫌いな(笑)ディランの悪口はこの辺にして、First Aid Kitがフジ・ロックに参戦します。25日(金)white stage 16:30からのようです。彼女たちはライヴがいいんです。いや観たことはないんだけど。でもホントおすすめです。行かれる方は是非!