RELEASE FEBRUARY 11TH 2014
ティナリウェンの歴史を語る時によく出てくるのが、リビアのカダフィー大佐によるトゥアレグ戦士育成プロジェクトですね。今なら間違いなくテロリスト扱いだろうけれど。当時カダフィーが掲げたのはサハラ砂漠共和国構想で、それはフランスの植民地政策によって分断される前のサハラ砂漠に戻せ、という意味だったそうです。そこで分散を余儀なくされ、そのアイデンティティーを崩壊させられたトゥアレグの若者を自分のキャンプに招き、革命指導を行なった。そこに参加したのがティナリウェンのメンバー達だったわけです。彼らはそこで軍事訓練や革命理論を学ぶと同時に、欧米の音楽に接する機会を得た。流れていたのはボブ・マーリーやジョン・レノン、ボブ・ディランといったミュージシャンによるレベルミュージックだったそうで、リーダーのイブラヒムは特にボブ・ディランに深い感銘を受けた、と語っています。
反欧米であるカダフィー大佐のキャンプで、アメリカのレベルミュージックを流す。そんなところにちょっぴりカダフィーの面白さなんかも感じます。そういう柔軟さ、実は私達日本人から失われつつあることのようにも思えます。矛盾をそのまま受け入れる、、、みたいなことって、とても大切なことのように僕には思えるんだけれど。
まあそんなことはさておき、ニューアルバムが来年2月リリースだそうです。相変わらずカッコいいですねぇ。