随分前、フランスの古いハンティングジャケットで太畝のコーデュロイのものを探していたことがある。こげ茶か黒で動物ボタンが付いているものです。ピケのような素材でグレーのものは比較的よく目にするけれど、コーデュロイのは珍しかったと思う。サイズがあわなかったりボタンが付け替えられていたりで、なかなか手にすることが出来なかった。そうこうするうちに値段もすこしずつ高騰してきたりして、結局あきらめたんだけど。アメリカのフランス人ディーラー経由だったから余計難しかったんでしょうね。
ドイツのワークウェアにもこういうコーデュロイがあるって知ったのはその少し後。新品のインポートの展示会で見つけました。そのもの自体は悪くはなかったけれど、ビンテージに比べればやはり落ちるというか、それほど惹かれるものではなかった記憶があります。
TUKIの展示会でこのパンツを見たときにはちょっとびっくりしました。ビンテージのコーデュロイとも違う、インポートのものとも違う、初めて見る感じというか。独特のデザインと相まり、とても強い存在感を感じさせるものでした。実は展示会場に向かうまでに密かに練っていた僕のせこい考えを、一気に吹き飛ばしてしまったのがこのパンツなのであります。
と、説明が長くなりましたが、コレ本当にいいです。嘘じゃありませんよ。